アッパーシュラウド交換&マストダウン

出来上がったシュラウドを交換する為に、一番軽量のクルーのOがマストに登って作業を開始した。
これが新しいアッパーシュラウド。
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スターボー側の交換は問題なくスムーズに出来たが、ポート側のシュラウドのワイヤーを掴むスプレッダーのボルトが、どうしても外れない。完全に電蝕を起こし固着してしまっているようだ。
それならスプレッダー自体を外そうとマスト側のボルトを回そうとしたが、こちらも全く動かない。潤滑剤をたっぷり吹きかけたり、ハンマーで叩いたりしてもビクともしない。

マストに登っての作業は効率が悪い。仕方なくマストを倒す事にした。幸いにもゲストバースに鎮座してたエンジンブローの大型船は既にいなくなっていたので移動して行う事にした。
これが結果的には幸いすることになった。

まずはバウパルピットにジブハリヤードを留める。テンションはウィンチを使い、いっぱいにしておく。次にフォアステー外す。マストを戻すときの為に、この時のターンバックルの締め代の数値をデッキに書き留めておく。サイドステーは一切動かさない。

この状態でバックステーを入れて、ジブハリヤードを緩めていくと徐々にマストは倒れていく。マストが倒れる場所には搭載品のライジャ等を利用して、受けのクッションを敷いて置く。

これがほぼ倒れた状態。
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完全に倒れてクルー全員で記念写真。
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順調だったのはここまで。この先は大変な戦いだった。
まず、スプレッダーのボルトが全く外れない。ありとあらゆる方法を試したがまるで溶接したようにスプレッダーと一体化してしまっている。
それでもともかく外さない事には前には進まない。コツコツと潤滑剤をふりかけハンマーで叩きながらハンドバイスでネジを回し続けた。
一時間余り続けていたらやっとシュラウド側のネジが回り始め、何とか外れた。しかしマスト側は相変わらずビクともしない。最後にはサンダーでネジを切りドリルでこじる羽目に。なんとか貫通させ新しいボルトを入れこちらも完了。
その作業中に、なんとマスト側のアッパーシュラウドのアイ・ターミナルを留めるプレートのリベットが飛んで、曲がってしまっている事を発見。
大急ぎで大型ハンマーでプレートの曲がりを直しリベットを打ち直した。
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いやー、ホントに不幸中の幸いとはこのことである。このまま使っていたら、間違いなくプレートが飛んでデスマストをしていたはずだ。スパーの点検は面倒でも毎年行うべきだと肝に銘じられた。

ついでにマストトップに通称「竿」といわれるバックステーを外側に持ち上げるバテンを取り付ける。来シーズン新調するメインセイルに備えるためだ。その作業中にも全周灯のカバーが劣化で外れてしまうことが分かり、これもアッセンブリーごと取替え。

なんだかんだで、やっとマストが立てられる頃には暗くなってしまっていた。

その甲斐あってマストが真っ直ぐになるところに調整した時、左右のシュラウドの長さはぴったり同じになった。今まではマストを真っ直ぐにするには左右のテンションが違っていた。これは大きな変化である。

これでアッパーリギンの調整は完了した。あとは来週行うテストセイリングでの結果だ。
帆走にはTYC同僚艇の「イーグル1世」が付き合ってくれ、一緒に走り比べる。
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by teamstella | 2009-11-24 01:30