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ペアチューニング

シュラウドの交換も終わり、効果を確かめる為にテスト帆走した。
TYC同僚艇の「イーグルⅠ世」(Y23-Ⅱ)と共に走り比べ、各所をチューニングする。

当日は北東の3m/s~5m/sの絶好の風。海面もほぼフラット。これ以上にない条件だ。

ともかくお互いが影響を受けない最小の距離を保ち、クローズで延々走り続け、どの程度差が出るか帆走り比べる。余り離れすぎても海況の影響が出てしまうのでせいぜい3~5艇身ぐらいの距離がベスト。
これがその時のイーグル艇との動画。

シュラウドのテンションやジブカーの位置を調整しながら2時間近く帆走り比べたがほぼ互角。
まったく差が出なかった。

ヘッドセイルのシェイプも理想的になり、トリムもし易くなった。マストを倒す前まではどうやっても綺麗な形が作れなかった。これでようやく「ステラ」の完成が見えてきた。

これからは来シーズンに向かって毎月練習を続け、それぞれのレグの動きに対してクルー間とのコンビネーションを計る。
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by teamstella | 2009-11-29 08:20

アッパーシュラウド交換&マストダウン

出来上がったシュラウドを交換する為に、一番軽量のクルーのOがマストに登って作業を開始した。
これが新しいアッパーシュラウド。
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スターボー側の交換は問題なくスムーズに出来たが、ポート側のシュラウドのワイヤーを掴むスプレッダーのボルトが、どうしても外れない。完全に電蝕を起こし固着してしまっているようだ。
それならスプレッダー自体を外そうとマスト側のボルトを回そうとしたが、こちらも全く動かない。潤滑剤をたっぷり吹きかけたり、ハンマーで叩いたりしてもビクともしない。

マストに登っての作業は効率が悪い。仕方なくマストを倒す事にした。幸いにもゲストバースに鎮座してたエンジンブローの大型船は既にいなくなっていたので移動して行う事にした。
これが結果的には幸いすることになった。

まずはバウパルピットにジブハリヤードを留める。テンションはウィンチを使い、いっぱいにしておく。次にフォアステー外す。マストを戻すときの為に、この時のターンバックルの締め代の数値をデッキに書き留めておく。サイドステーは一切動かさない。

この状態でバックステーを入れて、ジブハリヤードを緩めていくと徐々にマストは倒れていく。マストが倒れる場所には搭載品のライジャ等を利用して、受けのクッションを敷いて置く。

これがほぼ倒れた状態。
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完全に倒れてクルー全員で記念写真。
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順調だったのはここまで。この先は大変な戦いだった。
まず、スプレッダーのボルトが全く外れない。ありとあらゆる方法を試したがまるで溶接したようにスプレッダーと一体化してしまっている。
それでもともかく外さない事には前には進まない。コツコツと潤滑剤をふりかけハンマーで叩きながらハンドバイスでネジを回し続けた。
一時間余り続けていたらやっとシュラウド側のネジが回り始め、何とか外れた。しかしマスト側は相変わらずビクともしない。最後にはサンダーでネジを切りドリルでこじる羽目に。なんとか貫通させ新しいボルトを入れこちらも完了。
その作業中に、なんとマスト側のアッパーシュラウドのアイ・ターミナルを留めるプレートのリベットが飛んで、曲がってしまっている事を発見。
大急ぎで大型ハンマーでプレートの曲がりを直しリベットを打ち直した。
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いやー、ホントに不幸中の幸いとはこのことである。このまま使っていたら、間違いなくプレートが飛んでデスマストをしていたはずだ。スパーの点検は面倒でも毎年行うべきだと肝に銘じられた。

ついでにマストトップに通称「竿」といわれるバックステーを外側に持ち上げるバテンを取り付ける。来シーズン新調するメインセイルに備えるためだ。その作業中にも全周灯のカバーが劣化で外れてしまうことが分かり、これもアッセンブリーごと取替え。

なんだかんだで、やっとマストが立てられる頃には暗くなってしまっていた。

その甲斐あってマストが真っ直ぐになるところに調整した時、左右のシュラウドの長さはぴったり同じになった。今まではマストを真っ直ぐにするには左右のテンションが違っていた。これは大きな変化である。

これでアッパーリギンの調整は完了した。あとは来週行うテストセイリングでの結果だ。
帆走にはTYC同僚艇の「イーグル1世」が付き合ってくれ、一緒に走り比べる。
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by teamstella | 2009-11-24 01:30

TYC夢の島カップ デスマスト

今年最後のレースとなった、約16マイルのショートディスタンス「夢の島カップ」。

残念ながらステラはシュラウド修理の為、不参加。バースのお隣の「STRAY DOG(YAMAHA31S)」に乗せていただく事になった。

風は当初の予報では南西3m/s~最大7m/s程度。ところが海面に出ると既に5m/sを超えている。
直ぐにヘビージェノアに交換。

予定より5分遅れの9:20スタート。
ポジショニングとタイム読みの連携がうまく行かずスタートは最後尾。
当初の予定では本部船側から出て即タックで東京方面に寄せて行く予定だったが、上下両側から挟まれて失速気味になり機会を失ってしまった。

仕方なく船団にくっつきながらフリートがどのように作られるか様子を見る。
殆どの艇団はスターボーのまま伸ばしているが10時近くまでは下げ潮だ。東京湾の最奥部では下げの場合、東京側のほうが潮流が強い。それを知っている「ボーンフリーハート」(YOKOYAMA30R)」と「CAVOK(YAMAHA31S)」が右に返しはじめた。

そのニ艇が左に戻したところで僕等は右に返す。どの程度の艇差でミートするか確認するとやはり東京寄りのほうが延びている。しかもブローもある。
そのまま右海面の一番上まで出て、GPSにインプットさせていた折り返しマークのレイライン上でスターボーに返す。

マークまで3マイルぐらいの所まで来ると、どんどん風が上がり10m/sオーバーに。直ぐにNo3に装換。
交換作業にかなり手間取ってしまったが、なんとかマーク回航の段階ではクラス5位まで上がった。
「ボーンフリーハート」続いて「CAVOK」、そして我々と続く。回航もうまく行きジャイブもこなした。

さぁこれから追い上げの開始だと意気込んだところで事件が起きた。
突然、風が18m/s近くまで上がってブローチング寸前になってしまう。
それを防ごうとティラーを思いっきり引いた途端、「バッキ!」という音と共に真っ暗になった。
デスマストしたのだ。頭の上にセイルが覆いかぶさったので一瞬暗くなった。

これがデスマストの写真。大きく視界が広がった船上で、一生懸命折れたマストの処置をしているクルーのN氏。どことなく悲しげで切ない。
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幸いにも負傷した者はいなかった。
直ぐにエンジンを駆け、艇を風上に向けようとしたが余りの強風と、マストごと海に落ちてしまったセイルの抵抗で全く云うことが効かない。
セイルだけでも引き上げようと頑張るがビクともしない。

こういうときにはレース仲間は心強い。僕等のデスマストを見ていた、レースクラスAのエルフィンⅤ(SYDNEY 36)がすぐに駆けつけレスキュボートに連絡してくれた。

その間にともかく折れたマストの処置とブームの固定を施し、何とか曳航できる状態にする。

あとは難民船のごとく大波にもてあそばれながらトボトボ引っ張られて行ったのである。
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by teamstella | 2009-11-16 03:03

マストダウンの予定が・・・

土砂降りの中、マストを倒す為にハーバーに向った。

着いてよくよく考えたら、マストを倒してもアッパーシュラウドが出来上がるまでは倒したままにしなければならない。その状態ではスターンからマストが3m近く飛び出る。
他の方の出艇や着艇に迷惑この上ない。それより何より危険である。

サービスバースに移動して作業をするという手もあったが、運の悪いことにエンジンブローで動けなくなった大型船が既に横付けしてあった。そこへ僕らが着けたらサービスバースは全く使えなくなってしまう。
倒すことは止めてマストに登って作業をすることにした。それでもこの雨では登るのさえ危険である。しかも西風で艇が揺れっぱなしである。
今週末のレースは取りやめて、その時作業することにした。

時間が空いたので噂のマイケルジャクソンの「This is IT」を観に行った。
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どうせ観るなら音響設備のいいIMAXシアターで観ようと川崎ラゾーナの109シネマまで出かけた。
チケットはちょっと高いがその迫力は生で聴いている以上に臨場感がある。

特に僕はバックミュージシャンに興味があったのだがドラムスのジョナサン・モフェットの迫力には驚ろかされた。すごいパワーなのだ。
今までドラマーはスティーブ・ガットやビリー・コブハム、コージー・パウェルなどの、どちらかというとフュージョン系が好きだったがファンキー系のドラマーがこれほど凄いとは知らなかった。
フィルインのセンスやリズムキープが特にいいとか言うのではない。その切れ味にぶったまげた。

そしてバックコーラスやダンサーも、とてつもない難しいことをさらりとやってのける。マイケルジャクソンはこれらの達人たちと、いとも簡単にジャムセッションを行う。
ボーカルなどはまるでレコードではないかと思うほど音程もリズムも全く狂わない。映画だけを観ていると、これがリハーサルなどとはとても信じられない。

ゲネプロと呼ばれる、衣装、照明、音響など本番通りに行なわれる映像もあり、ツアーが完成間近だったことをうかがわせる。

それにしてもマイケルジャクソンは天才を飛び越して神である。
世界の大事な財産がこの世から消えてしまった。

合掌・・・・・・
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by teamstella | 2009-11-12 13:03

TYC最終戦&とんでもないことに。

今年最終戦となったTYC第10戦に向けてトラベラーシステムを変更した。
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下側から調整できるようにカムの後ろ側にチークブロックをつけてシートをエンドレスにした。
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ヘッドセイルのフットが傷つかないようにターンバックルにもカバーをつけた。
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悔いのない様にと万全に準備してTYC第10戦に挑んだが、またしてもポート・スターボーで帆走りが違う現象が起きた。
ポートでは問題ないがスターボーにすると明らかに上り角が悪くなる。それこそズルズル落ちていってしまう。
ヘッドセイルもジブトラックの位置を左右同じにしているのにシェイプが変わってしまいトリムができない。艇速もがくんと落ちる。
前々から気になりチューニングをやり直してきたが、何故か全く改善されない。合わせた左右のシュラウドのテンション数値がレースを終える度に狂ってしまっているのだ。
どうにもこうにも原因が掴めない。

何とか原因を見つけようとレース後、クルー全員で細かく点検すると、なんとアッパーシュラウドのワイヤーが3本切れていることが分かった。
ワイヤーカバーをしていた為に切れている部分が隠れてしまって見つけられなかったのだ。

これまで慎重に何度も何度もチューニングを行い左右のシュラウドのテンションも測り続けていた。しかしワイヤーが中で切れていたのではブレーキングロードが全く違ってしまう為、いくら合わせても意味がなかった。

それにしてもシュラウドが切れているとは思いもつかなかった。このまま使っていたらデスマストする寸前だったかもしれない。

来週は今年一年を締めくくる20マイルのショートディスタンス、「夢の島カップ」がある。
大急ぎでアッパーシュラウドを製作してもらい交換しなければならない。
もちろん左右とも交換する。

その為に水曜日にマストを倒すことになった。
幸いにもY25-MLはオンデッキマストのゆえに簡単に倒せる。過去に何度か倒したことがある。

次回その時の様子をまた報告したいと思う。
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by teamstella | 2009-11-09 12:51

マストチューニング

どうもしっくりこない帆走りを改善させるため、マストのチューニングをやり直した。

アッパーシュラウドは先週テンションゲージで慎重に測り左右を同一にしてある。もちろんマストの左右の傾きは無い。問題はロアシュラウドの微妙なテンションの差による横方向へのマストの曲がりである。

まずはバックステーを思いっきり入れてから、
①ロアシュラウドを完全に緩めフリーにする。
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②ワイヤーの撚りがあるかもしれないので一度ターンバックルから完全に外し、再度入れ直す。
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③ターンバックルを手で廻しながらゆっくりシュラウドのボルト部分を入れてゆく。
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④適当なテンションになったところでノギスを使い、左右のターンバックルの締め代を測る。ターンバックル半回転で0.5mm動くという事が判明。テンションを確かめながら左右の長さを完全に合わせる。
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⑤入れてあったバックステーを抜き、マストの左右の曲がりがないか見る。同時にアッパーシュラウドとのテンションの差を確かめる。ちょうどいい感じである。
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バックステーを入れても「お腹が出る」事もなく綺麗なカーブを描くようになった。
あとはレース本番で帆走らせて微調整を行う。

もちろん、この作業をするのにいきなりシュラウドを外したのではない。
前もってターンバックルのシュラウドのボルト位置に目印をつけ、最初のセッティング位置を判るようにした。ロアシュラウドのワイヤーの長さも左右同一という事も確かめた。
その上でセッティングしたのだが、最初にセッティングしてあった位置と測り直した位置が左右でかなり差があった。
YS25-MLのリグのセッティングデーターはどこを調べてもない。自分達でコツコツと探していくしかない気の遠くなる作業だ。
完成した暁にはこのデーターをまとめ、YS25-MLのオーナーの方に少しでも役立ててもらうために公表したい。

次にトラベラーの補強の為のロープを渡した。
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これでもかというぐらいに強く張って結んである。
これでどんな強風でも安心してレースが行える。
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by teamstella | 2009-11-01 01:29