いよいよ注腸検査

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肛門にカテーテルを挿入しながら、造影剤のバリウムを大腸に注入してX線撮影をするのが注腸検査。
バリウムは白い液体の造影剤で、胃などの消化管透視検査で使われるので馴染みがあると思う。
大腸に便等が残っていると検査できない為、前日から「クリニミール」と言われる消化の良い検査食だけしか口に出来なくなる。
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朝の白粥に始まって昼はカロリーバーとゼリー、夕食はポタージュスープのみとなる。
間食を摂ってもいいが、これはまぁ気休め程度。クッキーと粉末ジュース、それに飴を溶かして飲む「飴湯」と言うもの。
飽食に慣れきった身としてはまさに断食。これが何より一番辛い。

しかも夕食までにコップ10杯以上の水を飲まなければならない。そして就寝一時間前に内視鏡でも服用した下剤「マグコロール」400ccを飲み干す。
就寝直前には「プルセニド」2錠も。

翌朝は起きらたら直ぐにコップ2杯以上の水を飲む。そして下剤の座薬を挿入。そのまま20分我慢。
20分後にはお尻に手を当てながらトイレに駆け込む事となる。

さて、いよいよ検査だ。
まずは例のお尻にぽっかり穴の開いた検査パンツを履く。そして検査衣を羽織る。
これがこれから格闘するデジタルX線TVシステムという検査台。東芝メディカル製でまぁ一番普及しているタイプ。
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これが検査台のマニュピレーター。
画像診断の検査医が映し出される大腸の画像を見ながら、いろいろな角度から撮れるように操作する。
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左側の容器には既にバリウムが満杯になっている。右側の空の容器は、検査が終わったら大腸の中のバリウムを抜き出して入れる為のもの。
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まず始まる前に大腸の動きを止める「ブスコパン」を肩に注射。これは筋肉注射なのでそれこそ「ブス!」っと一発で終わる。
これを打たないと、バリウムが入ったことにより検査中に腸が蠕動運動を始めてしまい、肛門からホルスタインのごとく一気に白い液体が吹き出すことになる。

そして検査台にやはり側臥位で横になる。
医師はごそごそラテックスをはめながら中指に「キシロカインゼリー」を塗り始めた。
「キシロカイン」は商品名で、薬品名を「リドカイン」という局所麻酔剤である。医療関係者の間では「リドカ」とか「キシロ」と呼ぶ。

するといきなり
「失礼します!」
と中指につけたキシロを肛門に押し込んだ。
バリュウムを入れるカテーテルが痛くないようにするための準備だ。

カテーテルを結構乱暴にズブズブ入れられたが問題なく装着。バリウムが注入し始める。
全く痛くも痒くもないがこのあたりから、先ほど注射した「ブスコパン」の副作用で口渇が激しくなる。
話をするのもぎこちないぐらい口の中がカラカラになる。

そしてこれからが苦痛を伴う検査になる。
まず造影剤のバリウムが大腸に満遍なく充填するように、人間の方で体位を変えなければならない。バリウムが腸の中で不均等に着いてしまうと画像が不明瞭になるからだ。

検査医がモニターを見ながら斜めにしたり、逆さにしたり、仰向けにしたり、うつ伏せにしたりする。
動くたびにお尻に繋がったカテーテルのコードが足に絡みつく。それを払いのけようとするが、もし引っかかったら肛門が破れてしまうような気がしてソロリソロリとしか動けない。

その様子を別室から別の検査技師と医師が見守っている。機械の故障や患者さんの急変に対応する為だ。
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医師はモニターを見せながら
「ここが虫垂です」
「ちょうどこの結腸あたりにご病気があり狭窄を起こしているようです」
「大事なところは撮り終えましたが念のため違う角度からも撮らせて下さい」
等と親切に説明してくれるが、僕の心の中は
(そんな事は後でどうせ分かるんだから、ともかく早く終わらせてくれ)
と我がまま放題である。

やっと撮り終えてこれで終了かと思ったら、最後になって問題が起きた。
入れたバリュウムを抜き取ろうとしても抜けないのである。
いくら検査台を立てて抜こうとしても、病巣の狭窄を起こしているところで詰まり流れ出ない。身体を捩ったり恐る恐る腰を振ったりしたが全くダメなのである。
「これ以上は無理な感じがします。申し訳ありませんが後は御自身で頑張って出していただくしかありません」
とつれないことを言う。
このままお腹が張った状態で過ごすのかと考えたら憂鬱になったが、ともかくこの状態から一刻でも早く抜け出したかった。
「分かりました、分かりました。任せてください!」
と返事はしたが自信はない。

ところがである。検査が終わりお尻に入ったカテーテルを抜いた途端、便意を催した。室内にあるトイレに駆け込むと一気に全て流れ出た。
便器から溢れるのではないかと心配したぐらいである。

「あ~~~あ、スッキリ!」

これで全ての検査は終了。

あとは21日のカンファレンスで検査結果を持ち寄り、治療方針を決めるだけである。
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by teamstella | 2010-06-18 14:47 | 健康